In to the moratorium

~農学院生のブログ~

”オタク”が成長するとき

霊長類目 ヒト科 オタク属 オタク

オタクとはとてもめんどくさい生き物だ。

自分の好きなものをひたすら追いかけ、終わりのない探求を日々続けている。

鉄道、アニメ、文学、音楽、映画、ジャンルは関係ない。

自分が好きなものに関してひたすら向かい合い、知識を集め、感覚を研ぎ澄ませ、自分と対象の間だけの哲学を構築していく。

かくいう僕も完全なオタク気質。音楽や映画に関して日々知識を集め、自分の好みに合ったもの、または自分の好みではないが、新しい感覚をもたらしてくれる出会いに飢え、誰とも語り合うわけでもなく終わりのないオタク道を突き進んでいる。

 

オタクの性格

 

オタクという言葉には常にネガティブなイメージが付きまとう。

ネクラでコミュニケーション能力が低く、あまり人と関わりたくない。そんなタイプの人がオタクになるのか、ましてはオタク道を探求する日々がその人をそういった方向に導いてしまうのか、答えははっきりしない。おそらくどちらもあるのだろう。

 

しかしいつまでも内省的なまま自分の殻に閉じこもり、好きなものを追いかけていても自分の生活がいい方向に向かっていくことはない。”リア充”を目指すためには自分のオタク性をうまく飼いならす必要があるのだ。

 

オタクの葛藤

 

ある時期までは自分と趣味の会う仲間内を見つけうまくやれるのかもしれない。もしくは同じ趣味を持った恋人を獲得することに成功するのかもしれない。そうするとどうしても自分と趣味の会う人は心も通じ合えるという錯覚に陥ってしまう。しかし、そんなことはない。同じ趣味を持つ人も全く違う考えを持っているし、ましてや異性であれば、趣味が同じなんて何のあてにもならない。きっかけ程度のことである。

 

そのことを理解できてない人は自分の趣味と自分の生活を切り離して考えることができない。自分の趣味が自分のアイデンティティーを構築し、それを捨てれば自分が自分でなくなってしまうのではないかと考える。しかしそんなことはない。そんな考えは現実逃避にしかすぎない。本当のところいわゆる「趣味」でしかないのである。

僕の場合音楽が昔から好きだったのでとくにそういう感情に陥っていた。対象に対して共感する趣味ほどそう考えてしまうのではないだろうか。

 

オタクの成長

 

しかしそんな考えを抱えていては、自分と違うタイプの人たちを相手にしたときうまくコミュニケーションをとることができない。そしてさらにそのことが自分の内省性を加速させてしまうのだ。わりと最近まで僕自身そんな症状をこじらせていた。いやはや恥ずかしながら黒歴史といったやつだ。

大切なのは目の前の相手と先入観なく関わっていくことであり、その人との人間関係を構築していくのに趣味は役立つときもあれば、心理的に邪魔になることも多い。

 

そういった理由からもオタクは早々に自分のオタク性をうまく飼いならさなければいけない。ときには同じ趣味を持った仲間が気持ちを切り替えるうえで邪魔になることもあるだろう。いろんなタイプがいる場所に積極的に顔を出し、自分と違う考え、性格の人たちとコミュニケーションをとることで新たな世界、人との関わり方が見えてくるのでないだろうか。

 

そしてその瞬間オタクは一段階成長し、自分の趣味を感情と切り離して自分の武器として利用できるようになる。ポケモン風に言えばメガオタクの誕生である。

自分の趣味を押し付けるタイプのオタクではなく、自分の趣味が偶然話題にあがったときにサラッと知識を提供できるような紳士なオタクを目指したい。

 

おわりに

自分の経験から思ったことを勢いのまま書いてみました。実はこういった思いを抱えている方って多かったりもするのかと思います。まぁ、オタクである以上自分の趣味と現実での生活をうまく両立させて、楽しみながらやっていきたいですね。

 

 

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